17.地震力はパワーをもつ振動エネルギーです

地震力は振動エネルギーである。当然、振動エネルギーを建物の入力エネルギーとしなければならない。従って、建物の損傷を抑えるためには如何に入力エネルギーを少なくするか、もしくは過大な入力を抑えるかに懸かっている。振動には共振現象があり、地盤の振動周期(地盤の固有周期)と建物の持つ振動周期(建物固有周期)が合わさると2倍から3倍に入力エネルギーが増大する。しかし、過去の地震を統計的にみると建物固有周期順に並べたエネルギー入力(速度応答スペクトル)は概ねある傾向があり、建物固有周期によっても入力エネルギーの大きさにかなりの差が生じる。木造建物の初期の固有周期は0.3前後であるが、建物が損傷を始めると建物固有周期が変化し、固有周期が0.6〜0.8前後に長くなる、速度応答スペクトルは1.0までは入力が大きくなるので木造建物計は非常に不利な範囲にある。又、地盤の硬軟で建物の振動エネルギーを増大させたり、減衰させたりする性質がある。





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